都会の集落 第3回 最終回。

『都会の集落 第三部』

僕は自分の中に
自分自身ともう一人。
恋人を内在させてしまっている。
体は
ひとつなのに
二つの感情が
あり
ふれあえない
もどかしさ

僕の
精神をどうかさせる。
鏡を何時間も見つめ
微笑む
僕は
そんな
毎日を送る様になった。

どこへいくも
体は一つ
でも
ふたり
一緒
何とも
うらやましいカップルではないか
その上
デート代も
一人前ですむのだ。

スタジオの練習

いつのまにか
さぼりがちになっていた
僕の
心は
彼女=自分の表面に夢中なんだ。
いままで
飾らなかった
表面
飾る事の
喜びを知って芽生えて
しまったんだ。
可愛い店も
たくさん知った

今まで入りたかった
のに
行けなかった
ガーリーな食べ物屋さんにも
いけるようになった。
いままで

損していた気分
きゃっきゃきゃっきゃする声が
耳障りじゃなくて
自然な音に
聴こえ始め
やがて
自分も
そんな
声で話していた。
いままで
いなかった
女の友達もできた。
僕は
あの
スタジオという
集落で
大勢の女子たちの
歓迎の儀を
うけ
いままで
見ていた
片一方の
世界から
脱却し、
両方の世界を見た
僕の
みていた
のは
世界の半分
だった。
そして
他の人たち
僕の様な
体験をしていない人たちは
この
世界を
100%楽しめている人はいないんだ。

ある日のこと
アタシの中にいたはずの
彼=僕
が姿をけしてしまった。
あんなに仲が良かった
のに
こんな
突然いなくなるなんて
その夜
一晩中泣いた
それでも
戻らなかったのは
もう
自分を
中立的な位置に
配する
ことが
できなくなって
しまったからなのかもしれない
アタシは
この
失恋から
スタジオに復帰する事を決めた。
どこかで
みているかもしれない
彼のために

アタシは今
輝くステージに
立っている
彼のために
アタシは
生きていく
もう
彼は
戻らない
かもしれない
この
輝きは
彼からの贈り物なのかもしれない。

都会の中で形成された
この集落
ここは
美へのめざめと
丸っこさ、神秘性を植え付ける
場所。
定期的に
男を連れ込み
オンナ

開花させる
それは
性の壁をぶち破ろうとする
女性たちの企み
この世界は
やがて
男は絶滅させられるかもしれない。
その未来の
華やかさは
女性的なのか
それとも
文化や生活の豊かさから
なにかは
その日になるまでわからない。


おわり。






はーい。
完結しました。
3回連続掲載できましたー!
どうにか
書き上げました。
方向性の狂いが
激しいです。
当初の予定は
女性アイドルグループに入った『僕』は彼女たちのひどい仕打ちやいじめにあっていうけども
スターに上り詰めていくもの
のはずでした。
いざ
かいてみたら
どんどん
迷走してしまい
「性」の問題に
まで
ぶちあたってしまいました。
専門じゃないんで
ぜんぜん
わかってないですが
これは
これで
割といい作品に
なったのでは?
とにかく
完結できた事が
なにより
嬉しいね。
次回作もそのうち
考えついたら
書きますんでね
お楽しみに!
全三回を
通して
感想など有りましたら、
コメント欄に
よろしくお願いします。
それでは
また次回!
ああ
気持ち悪かった〜