新 桃太郎 その5

 浦島家に世話になって、もういつのまにか9年もたっていました。桃太郎はいつもの様に、練習をしていました。梅桜は木の上でそれをみとどけていました。6年前、町の見世物小屋でみたからくり桃介のからくり忍法に感動し、自分はまだ、未熟者だと感じたのだった。その日以来桃介を超えるために今間で以上にがんばっていた。

ある日浦島さんが、桃太郎に日本一の侍大会に出ないかときいてきた。
「日本一の侍大会?」
「うむ、日本一の侍大会とはその名の通りの日本一の侍を決める大会だよ。この前は、渡辺さんが優勝で外国からきたトムが準優勝だった。」
「ふーん」
「一度自分が、どの位のレベルなのかをしらべてみるといい。」
「わかりましちゃ!ぎゃんばりなす!」
桃太郎は初めて勝負というものをしようとしているのだった。