不思議学級 クノタタ版 第一校時

 さくらが咲き
まちが桃色に染まったころ。
ピンクな気持ちをかかえたり
桃色吐息だったり
春は不思議な奴が多いという。

三月がオワリの季節に対し
四月は始まりの季節だ。

この街の小学校でも
例外無く
新入生がきた。


そして、
新任教師というのも
もちろん
いるのだ。

不思 議
という
男だ。
やっとのこさで
教員採用試験に
受かった
一年目から
担任がもてるなんて
恵まれたもんだ

思っていた。

彼が受け持つ
ことになった
はじめてのクラス。


生徒も先生も
ドッキドキドン
一年生だ。

不思は
職員室から
でて

2階の教室へ向かう。

「1年ヘリュウム組」
とかかれた

プレートに
指をさし
扉の前で
目を
閉じ
息を深くすいこむ。

そ、し、って
吐く

「バリーン!!!!」

ふぎゃ?

たちすくむ
不思の目の前には
教室の扉にはめ込まれたい
ガラス部分をばりばりにぶち破っていた。

僕はとんでも
無い事をしてしまった
彼は
冷や汗が
止まらない
ぽたぽたぽたぴた


「ざっばーん」

ありえない
位の
水分が
自分から抜けるのを
感じた。



やっちまった
もう
だめだ
生徒にからかわれるぞ


水分は
ばりばりのガラス
を通って
教室に向けて
放出されている

だんだんと
水かさが増していた。


あああああ????


みるみると

不思のかた当たり
まで
みず

きていた


そして、
結界が破れた


扉が
はずれ

みずが
ろうかに
どばああっと
流れ込む

「終わった」

早々に教師生命
いや
純粋に生命の危機に
立たされた
不思には
いま
そのコトバしか
なかった。


流れにノリノリの
奴らがいた。

サーフボードに
浮き輪に
ボート
クロール
犬かき
沈没
潜水

自由にもほどがある。

それが
我が生徒たちで
有ろうというのは
容易に
想像がついた


「先生、一時間目は水泳でよかったですか?」
メガネをかけた
少年が
彼を
みるなりいう


「きみたちとわたしの歓迎感っていうのはどっかずれているのかね?」


かくして、入学式を始める前に
授業を自主的にスタートさせ
先生いらずナ
たのもしい生徒たちに
かこまれ

先生と生徒をのせた
水の流れは
校庭の池にたどりついた。
生徒達は
けらけらきゃぴきゃぴ
笑いあう

入学式が始まる

「全員、体育館へ走れ!」
はじめて、生徒に命令した

すでに
そこには
不思ヒトリ



「どうなってんだ」


不思の優秀な生徒たちは
テレポーテーションで
ばっちり
着席。


とぼとぼびちょびしゃと
歩いてきた
不思に
大人たちは
つめたかった。



「なんちゅう生徒達や!」

不思は
心の中で
そうさけびつつも

笑顔で
新人教師の挨拶を舞台上で行っていた。



「ど〜も!不思 議ともうします!」




不思議学級 クノタタ版 第一校時 オワリ。






あとがき、、、、、
 久しぶりに連載シリーズを始めます。
長年構想してきた
「不思議学級」シリーズです。
クノタタ版として
とりあえず、おもいつくまま
かきつらねて
生きますよ。
他のバージョンも多数構想済みです。
これから
不思議学級では
なにが起きるのでしょうか?
おたのしみに。

不定期連載です。
なお、
「新 桃太郎 第二部」
「地獄戦隊 エンマMAN」
などの
連載シリーズも引き続きよろしくお願いします。