サンタのおじさんをみた少年。

 彼は、サンタクロースをみた。
おじさん
だった。

まさに
あの
絵に描いた様な
あの
おじさんだ。

嫌だった。

町中や
テレビでみる
サンタのお姉さんが
よかった。

あんなの
ありえねーだろってくらいの
おねえさんが
よかった。

少年は目を閉じて
眠りについた。


よくじつ

かれは
枕元に
おかれた
プレゼントを
手に取るコト

なかった。


もう、
おじさん
なんて
どーだって
よかった。
プレゼントより


あの
サンタガールだ。


25日だ
まだ
町にあふれているだろう

走り出した。

まちは
まつり騒ぎを
終えようと
している

まばらな
まつり
ムード

感じながらも

少年は
パチンコ屋の


立ち止まる。


そこには
赤き布を
まとう
サンタガールだ。


あまりに
みつめるので
目が合ってしまった。


ニコリと
わらう
サンタガールに


気絶寸前だ。


パチンコは大人のもんだ。

彼は
まだ
自分は
彼女に近づいては行けないと
察した。


走り出した。


部屋の
プレゼントに
手をかける。


そこには
彼の心を
もてあそぶかの様に

赤い布をまとった
女性の写真集だった。

しかし、
なに
おかしい。

「サンタのおばさんだ!」

いままで
想像もしたことのなかった
種類のサンタに
少年は
雄叫びをあげてしまった。



手紙が
添えられていた

「ウチの妻です。大人の階段のぼってね。」



何故だか
少年の
目には涙。



「来年はもう
大人になれるかな」

そう
つぶやき


空を見上げた。